「好きですよ」
呟いた言葉はあまりに小さく、向けられた相手には届かない。
だが、それでいいのだ。
届いてはいけない。
伝えてはならない。
己が抱く、この汚れた感情など。
けれどもふと思うのだ。
自身、幼い頃から妙に達観した思考を持ち合わせてはいたが、それでもまだ今よりも無知だったあの頃なら。
この想いを伝えたとして、今のこの関係を維持できたのではないか。
「好き、ですよ…ピオニー」
しかしそれはもう、どうにもならない話だ。
(ピオ←ジェ/203字)
07.water under the bridge/今更どうにもならない
配布
∮regenbogen∮
------------------
200字越えちまった…。
片思いネタ好きです。大好物!
更に言うなら両想い的な片思いが好き。ビバすれ違い☆
魔が差したとしか言いようがない
だって、そんな、まさか、この、私が
人前で想い人に口吻けただなんて、そんな
しかも寄りによって陛下の前で致してしまうだなんて、後々からかわれるのが目に見えてたではないか
それでも
彼の人があまりに綺麗に微笑うから
あの眩い金を揺らして微笑うから
どうしてもこの腕に抱きとめるだけでは足りなかったのだ
(フリセシ?/158字)
06.the devil gets into/魔が差す
↓配布
∮regenbogen∮
------------------
川崎はアスラン・フリングス将軍が大好きです。(再確認)
タイトルを見た瞬間、この題はティアかガイか将軍だなぁと思った川崎です。
なるほど、魔が差すのは常識人らしい(笑)
お相手はジョゼット・セシルでもガイ・セシルでもお好きな方でどうぞ。
ジョゼットの場合だと、きっと陛下に婚約者を紹介しようとマルクトに招いた時、なのかな?シチュエーション的に。
ガイの場合は二人でブウサギの世話をしている時についうっかり。陛下もうっかり目撃。きっと二人を弄り倒す。
意識が混濁する。溶ける。消えていく。
ああ、もう自分は消えゆくのだと、曖昧になっていく思考の中でそれだけはハッキリと感じ取れた。
「――…」
最期にアナタに伝える言葉。
自分は此処で消えてしまうのだけど、それでもどうか覚えていて。
アナタの先にはきっと素敵な未来が待っている。
それを信じ、希望を託すことが、消えゆく自分にとっての未来に通じているのだと。
どうか、どうか。忘れないで…
(イオン/185字)
05.have the world before one/素晴らしい未来がある
↓配布
∮regenbogen∮
------------------
結局はイオン様の独白にしちゃった。イオルクじゃなくてゴメンね、まぐろさん☆
でもまあ、イオルクに見えないこともない、かなぁ?
ということで、日記SSSも復活です。
タイトルからのインスピレーションで書いてるので、本来自分が受け付けるCPじゃないのとかも平気で書きそうで怖いです。
次のCPは何だろう。
つか、NLも書けよ私。
新年?雑煮?お節料理?初詣?
羽つき?凧上げ?駒回し?
そんなの何も関係ない。
だって、ただ時計の針が一秒分進んだだけだろう?
ただ日付が変わって、年号が変わって、それだけ。
何もいつもと変わらない。変わることなどない。
一つの時間の区切りなだけ。
そう、思っている筈なのに。それでもこの一瞬を、大好きな人と一緒に過ごしたいと思う自分は、病気なのかもしれない。
吐く息が白い。
指が悴んで思い通りに動かない。
それでもせめてと息を吹きかけ掌を擦り合わせてはみるが、結局それは気休め程度のもの。
「さむっ…」
寒さを助長する訴えは、意図せず口から零れた。
ルークが今居る場所は、朝日が綺麗なことで有名な海岸沿い。日が落ちだいぶ時間の経った今、ただでさえ酷い寒さが襲うと云うのに潮風が更にルークの体温を奪っていく。
カタカタと小刻みに震える体を抱き寄せる大きな手に身を委ね、ルークは引き寄せられるままアッシュに凭れ掛かった。
「寒いか?」
「ちょっとだけな」
「なら、帰るか?」
「ぜってー嫌だ」
あと6時間もすれば、眼前に広がる水平線から空を自分達の髪のように鮮やかな朱に染めて太陽が顔を覗かせるのだろう。
毎日繰り返される同じ筈のその初日の出と、これから始まるいつもと違うイベントの為に沢山の人が居るのだが、ルークは気にすることなくアッシュにくっついたままの状態で訊ねる。
「…あと何分?」
「もう1分切ってる。…あと30秒」
「そっか」
チラリと視線を隣に移せば、アッシュはというと真っ直ぐに目の前を見据えていた。何てことはない、そこはただ全てを呑み込むかの如く暗い夜の海が広がっていた。ルークもアッシュの横に並んだまま、そちらをジッと見詰めた。
周りからポツポツと聴こえてくるカウントダウン。それに合わせルークも小さく口を開く。
「…10…9…」
チラリと再度目線を横に移せば、今度は視線が絡まる。
「…6…5…」
小さく笑みを浮かべれば、同様に返される穏やかな表情。
「…3…2…1……」
0のカウントは口にする事はなく、自然と互いの唇が触れ合った。
…ドーン!
冬の夜空に広がる大輪の花。
空気の澄んだ冬の空に鮮やかに咲く花火は美しく、空も、海も、隣りの愛しい人の顔をも彩りに照らし出す。
皆の視線が花火に向けられていたとはいえ、人の大勢居る所でキスしてしまったことに花火のせいだけではなく頬を朱に染めたルークは僅かに視線を逸らした。
「…あけましておめでとう」
「ああ、おめでとう」
ただ、一秒時が進んだだけ。
日付が変わり、年号が変わっただけ。
それでも、この一瞬を大好きな貴方と過ごせたこの幸せは代え難い幸福で。
また一年、貴方の隣りで幸せな時間を過ごせますように…
A HAPPY NEW YEAR!
-----------------
3が日過ぎて今更カウントダウンSSとか間違ってる気もしますが、アシュルクお正月SSはどう足掻いてもカウントダウンネタしか浮かびませんでしたorz
一応宣言通り、このSSはフリーにします。著作権は放棄しませんので、サイト等に掲載するという方が万が一いらっしゃる場合は、サイト名或いは川崎の名前をどこかに表記して下さいませ。
「……はじめましてヴァン謡将。ルーク様のお世話係をしているガイ・セシルと申します」
はじめまして?
違うだろう?
互いに一目で相手が誰かなんて分かったのに。
ああ、もうあの頃には戻れないのだと思い知らされた。
それでも、握手の為に繋いだ手の大きさとぬくもりは変わることなく感じて。
僅かに視界が歪んで見えた。
(ヴァンガイ/148字)
04.give us your fist/握手しよう
配布
∮regenbogen∮
----------------
ヴァンガイ大好き。この主従関係大好き。
つか、100字程度でSSSを書きたいとか言ってお題を始めたくせに、200字に収めるのでいっぱいいっぱい。